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おまじない専科

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白魔術と黒魔術

おまじないの中には、魔術と呼ばれるものもあります。白魔術と黒魔術、聞いたことがあるでしょう。昔、黒魔術を題材にした漫画があり、夢中になって読んだものですが、実際に身近で黒魔術を魔法使いのように操る人がいたら、ちょっと怖いなと思ってしまいます。

16世紀にいた哲学者、ポルタの書いた書物によると、紀元前6世紀の古代ペルシャには、すでに魔術が存在していたとされています。人類初の魔術師は、ゾロアスターと言われていますが、魔術の発祥は世界各地で言われており、真相は定かではありません。

白魔術

白魔術は、好ましい目的のために使われるものを言います。白魔術は敵を害し、味方に益をもたらすものとされています。現代では、恋愛や願望を成就するために使われるのが白魔術と言われています。

物語の中では、天使の力を借りるものが白魔術とされています。アラビア、アフリカ、アジアなど、それぞれが全くの関連のないまま、別々に魔術が誕生しました。共通することは、神や天使、精霊や妖精などの力を借りて行う魔術と、悪魔や悪霊などの力をかりて行う魔術や妖術があるということです。

これらを白魔術、黒魔術と分けて呼ぶようになったのは、古代エジプトの頃からだと言われています。

白魔術とは

白魔術は、天体、動物、好物、精霊などの力を借りて行う、超自然的なもので、自然魔術とも呼ばれており、ルネサンス時代の魔術師達は、自然科学や自然現象、哲学にもとても詳しかったようです。

世界中の魔術がヨーロッパに集まり、太古に書かれたヘルメス文書と言う書物によって、魔術は体系づけられていきます。ヘルメス文書を要約すると、『万物は一つのものからできていて、全ては同じ自然現象によって関連している』というものです。

著者のヘルメス・トリスメギストスはピラミッドの建造者とも、エジプトの王の一人だとも言う説があります。彼のお陰で、魔術師も錬金術師も、自分の研究の方向性を持つことができたのです。

黒魔術

黒魔術を行うのは、黒魔術師と妖術師になります。黒魔術師は、それぞれの魔術の役割や理論を理解している上で行いますが、妖術師は自分の経験から覚えた、限られた術を使うだけです。ですから、妖術使い自身、自分の持っている力がどこから来るのか、どんな力なのか、理解していない人もいます。

黒魔術は白魔術と違い、何かを要求するときは、必ず悪魔を呼び出して、契約をしなければいけません。黒魔術を行うには、最初に悪魔を呼び出し、契約を交わさなければいけないと言うことです。

召喚魔術

悪魔を呼び出すためには、魔法陣を作らなくてはいけません。この魔法陣は、確実で安全に術師を守ります。

呼び出す悪魔によって、期日や衣装、道具などが違います。これらを用意して、悪魔を呼び出します。もちろん、呼び出し方も、悪魔によって儀式の手順や方法が全く違います。階級の高い悪魔になると、呼び出し方も用意する道具なども複雑になります。

悪魔の出現が近づくと、術師は恐怖に襲われます。恐怖に負けて魔法陣から出てしまうと、命がなくなるか精神が破壊されてしまいます。それを克服すると、ついに悪魔が姿を現します。悪魔に願望を伝えると、その代償を要求してきます。術師と悪魔の交渉が始まります。

少ない代償で交渉がまとまるよう、必死になります。もちろん、その方法は危険ですので公表できません。

悪魔

召喚魔術で呼び出される悪魔の目的は、悪魔の種類にもよりますが、ほとんどは人間の魂です。悪魔も好き好んで人間の手伝いをしているわけではないので、呼び出した術師までをも利用しようと考えます。契約をしたからといって油断できないのです。黒魔術は危険と背中合わせなのです。

長い歴史の中で、悪魔を自分に従えることができたのはイスラエルの王、ソロモンだけなのです。『ソロモンの鍵』『ソロモンの小さな鍵』には、悪魔の呼び出し方、交渉の仕方などが詳しく記されています。

悪魔は一度自分を召喚した者を忘れません。そしてその人間の弱みを握ろうとします。人を呪ったりすると自分に返ってくるというのも、この悪魔のこうした仕業からだと言われています。

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